「赤い本」とは
「赤い本」は、交通事故の処理にあたって、弁護士や裁判所が利用する書籍の愛称で、公益財団法人日弁連交通事故相談センター東京支部が毎年発行している『民事交通事故訴訟 損害賠償額算定基準』のことです。この「赤い本」に記載されている通院慰謝料や後遺症慰謝料等が、裁判所が採用する「裁判所基準」(→「通院慰謝料における3つの基準」)と呼ばれているものです。
「赤い本」には、損害賠償の算定方法や判例等について詳細に記載されており、「赤い本」によることで、慰謝料や後遺症慰謝料について、自賠保険の基準や各任意保険会社の基準と比較して、通常最も高額な賠償を受けることが可能となります。
そのため、訴訟になった場合は勿論、任意保険会社との示談交渉においても、弁護士が介入して「赤い本」に基づく主張をすることで、賠償額が増額することが多いのが実情です。